ビワイチの旅  琵琶湖一周自転車の旅体験。

自転車、人間が生身の身体を使って移動するのには最も速度が速い手段になるであろう。生身の身体を使うとは単に生身の筋肉を使うという意味だけではない、風景の香りを味わえ、気象条件に影響され、本来人間が味わうべき移動に伴う疲労感も味わえる旅なのだ。

当館は多くの自転車旅人さんが来てくれる。日本一周、日本縦断、もちろん琵琶湖一周の旅人さんも多い。旅人さん達がどういう気持ちで旅をしているかをたとえホンの僅かでも体で感じ、そしてビワイチの旅人さんからアドバイスを求められることがあるが、その旅人さん達にたとえ私が初心者でもアドバイスできればと思っていた。

問題は私の基礎体力だった。最近運動をサボり気味で2㎞程歩くだけで息があがってしまう。ついでに言うと肩と太ももに筋肉は落ち体のあちらこちらに贅肉がついている。ええんか・・・自転車をなめていると言われても反論ができない。

自転車は普段からお世話になっている五環生活さんでレンタルしていただいたもの。きちんと整備されているクロスバイクを二日間、5500円で貸していただける。行程は琵琶湖北湖周りの一泊二日。それでも150㎞だ。初心者には二泊三日という手もあるがここは、もっとも標準的な行程を選択。
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2015年10月20日、私は、この五環生活から自転車で出発した。最初は時速20キロで気分よく走るが早くも米原付近で息があがり始める。軽く半バテ状態。長浜あたりで早くも彦根に戻る衝動にかられる。戻るのは容易だ。店の人に対してかっこ悪い。無我の庭にでも置いて翌日の夕方あたりに何食わぬ顔して返却しようかとも考えたが、きちんとメーターがついている。お節介なことにスピード、走行距離、走行時間、平均速度が記録さえていく。「ビワイチ終わりました!」といって走行距離20km走行時間3時間がばれてら本当にみっともない。五環生活のスタッフさんは今後もお付き合いが続くはず。日本人の倫理観はこういうところが原点か、など面白くないことを考えたら長浜のコンビニに到着。

コンビニ毎に水、食料を余裕をもって補給するのは計画とうり、ビワイチのルートは国道沿いではないのでコンビニは存外に少ない。長浜から塩津浜あたりまではコンビニがないので水とカロリーメイトを購入。15分休憩の後出発。

長浜から大音まで湖岸をひたすら走る。体も慣れてきたのか比較的楽に走れるようになる。少し色ついた木々と水墨画のような湖独特の景色を横目に見ながらすすむ。山本山付近では望遠レンズを使って野鳥を撮影している人も散見。小さなトンネルを抜け大音を抜ける。大音から国道8号のトンネルを避けるため賤ヶ岳を上る。県道514号に入るのである。自転車をおりなければならないほどの急勾配である。大正時代に掘られたものであろう煉瓦と石積のトンネルをぬけると琵琶湖が見える。
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勾配をかけおり今度もまた国道8号のトンネルを回避するために県道336号線に入る。ここも湖岸の渕をそのまま進む。それにしてもなんて穏やかな景色だろう。湖の青さと空の青さ。同じ青であっても連続するようで連続しない。対岸が近くに見えつつもほんの僅かの霞で遠景に見える。

塩津浜のコンビニに到着。ここで30分休憩。もちろん水、食料を購入。

ここから先、国道303号線の岩熊トンネルまで急勾配が続く。どのくらいの勾配か気になる。自転車についてる距離計と私の時計の高度計を使って計測してみた。私の時計には気圧を利用した高度計がついている。もちろん気圧計を読み替えたオモチャ程度のものだが相対的な高度を測るにはこれで十分である。

塩津浜では、走行距離42.06kmで標高150mmであった。ここから塩津浜まで一番低いギアで登り切ってみる。途中よさげな集落を横目にしながら登り切ってみると、走行距離44.35km標高230mmつまり2.29㎞で80mmも高度を上げている。そう平均3.4パーセントの勾配を上ったことになる。もちろん感覚的には2.29㎞の半分位は緩やか勾配なので実際にはさらにきつく感じられるであろう。

勾配を抜けて山を下り永原の集落を抜ける。このあたりは古い町並みが残っており。風情がある。折をみてじっくり訪れたい場所である。長浜、マキノを抜け午後四時過ぎに近江今津のホテルに到着。ヴォーリズ記念館をみてコンビニで食糧を買いこみ早めに就寝。

翌朝、朝4時半に起床、5時に出発。前夜フロント氏に早い目のチエックアウトを言っておいたところ快く承諾していただいた。
途中国道161号線に合流するまで県道304号線を走る。ここで注意しなければならないのは約10㎞にわたってコンビニがないことだ。前日にパンとカロリーメイトをもっていたのでよかったが、もし食糧をもっていなければ空腹で大変な思いをしただろう。

途中白髭神社で2.3カット撮影してさらに南下。こんな所で写真を撮ってもオリジナルな写真は撮れんと普段は豪語しつついざ来るとコッソリと撮影。風景写真は粘りが命で飽きっぽい俺には不向きなだけ。カメラマン7名。やはり鳥居は良いアクセントになる。
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江若鉄道を忍ばせる道を横目にしながら堅田方面に。すごく楽にペダルを踏める。もちろん自転車に慣れてきたからではない、全体的に下り坂になっているだけである。

さて堅田から彦根である。実はかねりばててしまった。コンビニ毎に40分位休憩し、平均速度は13㎞前後になった。ちょっとした坂も苦痛に感じる。堅田から彦根まで3時間で帰るつもりだったが結局五時間程度かかってしまった。いや無理は禁物・・・。無我に帰ると俺のへたばった姿をみて奥様は大笑いしていました。
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付表
走行時間 9時間57分
走行距離 152㎞
平均速度 15.3km/h


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